2009年11月13日

羽ペン


horse3.jpg


羽ペン:白馬に青インク赤インクの痛みかな






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2009年09月29日

太鼓橋


IMAG0179.jpg


太鼓橋


桂大橋を渡っていくと袂で別れた嘉
之さんがたっている。あれ、なぜ来
た方に再た引っ返してきたものか、
馬鹿だな。嘉之さんにお辞儀しても
う一度手を振る。笑って手を振って
くれる。ああ嘉之さんさようなら、
また訪るから。ぼくは、回れ右をし
て別れをつげた、振り返ると嘉之さ
んはまだ手を振っている。この白木
の橋はいつの時代のものかはしれな
いこんな大きな太鼓橋だ。橋の中央
の向こう岸がみえるところまで進ん
でいくと、案の定、嘉之さんが橋の
袂に立ってぼくを迎えてくれる笑顔
が見えた。
 


大正十七年七月二十三日岸田良平記






m.qyi







posted by rudolfkirsch at 14:59| 北京 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | Poetry | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年08月23日

春よ

threegoasts.jpg


春よ

m.qyi    

   


 
    国家美術館Aホールの壁に青い大きな絵が三点架けてある。ところ
が、架けてある
三枚の画面よりも、どうやら壁の方が見れば四角い凧が
浮いている水族館の水槽の
ようなのだった。青墨色の大画面を前後にし
て壁の中を黄色い骨の魚がたくさん泳
いでいる。吹きさらしの天安門広
場でビニールの凧を上げるのが流行っていて国民
の上げている西洋凧の
カイトという色々な発音が水槽を泳ぐ烏賊達の印象と重なり
国家美術館
Aホールの壁の空間にまで響いてきてその余韻の残像が悲鳴となってガ
ラス張りの向こうの水中に半透明な薄紫くらげの和音をつくった。架け
てある三枚
の絵の画面はと言うと彼方の丘に延びる暗い岸辺が見え三人
の髪を振り乱した白い
悪霊が叫び声の翳を引いて闇の中を走っていた。
画中の外の風と中の風を縫いなが
ら喉笛を喰いちぎったゴースト達が駆
け回るというモチーフの作品だった。
   


    しばらくして天気も麗らかになりあの大きな絵が架かっているAホ
ールを二度目に
訪れた時あの三匹の悪霊は捕らえられ魔術で骨も身体も
薄く伸ばされ膠でカチカチ
に貼り漬けられ指一本も動かせず悲鳴はニス
で画面にバラバラ塗り着けられて光っ
ていた。悪趣味な処罰として重い
額縁の一点で吊るされホールの中央で微風にそよ
がれゆっくり回ってい
た。入り口で切符を切る薄水色の制服の服務員の女性はAホ
ールまで来
て三匹を目配せでトイレへ誘ってみたが吊るされた彼らにはどうにもな
らず目をなにやらぎょろりと動かすばかり。女性は溜息をついてセメダ
インの目薬
をさすばかりで目も眩む足取りで男性トイレに入ってコーラ
を飲干してから黒いド
レスに着替えるらしい。僕はその時にはもう美術
館を出ようとしていたが箒に跨り
突風吹いて後ろから、北京は春よ、と
言った黒いドレスの胸は春一番の青い埃の中
へ、
                                  赤いチェリハートを空へ捨てた日、












































  
タグ:goasts 北京
posted by rudolfkirsch at 20:09| 北京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | Poetry | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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