2009年10月25日

P.G.R. Rally 1: Kitamura Morimichi

P.G.R. Rally 1: Kitamura Morimichi  




「放浪してホロウさんと出会う」

  20年近くを高知で育ち、そしてやはり18年近くを東京で過ごして
きて、結局私は高知に戻ってきたのであったが、そうするとやはり
そこはもはや私の土地であって、私の土地ではなく、見知っているは
ずのビルや人々の顔も、私のことを見てくれることはなかった。


 生活は、取り戻すのではなく、もはや新しく創りなおすのであ
って、よく「生まれ変わって」と表現されるその状態が正しく当ては
まっているようだった。


 少数でよいから詩作や朗読という共通の趣味で話ができる友達が欲
しくて私は、「詩のボクシング高知大会」の扉を叩いた。そこでホロ
ウさんに出会った。決して劇的な出会いの様なものがあったのではな
く、その時はお互いが特に話をする、ということもなかった。物事に
は順序というものがあって、そしてその順序が一つ一つ段階を経てい
くためには適切な時間や場所といったものが必要だった。
 それから
一時期、私達は同じ同人に所属することとなった。(今は二人とも退
会してしまったが)これもまた、意気投合して一緒に入るといった劇
的なものではなく、入ってみたらお互いがいた、というものだった。
それで、初めてお互いが話をするようになった。共に同じ歳であると
いうことをその時初めて知った。(20歳と
Xヶ月)他にも、現代詩
フォーラムの会員であることや、共通の知人のが存在していることを
知って、そのことで話は盛り上がったりもした。


 私達は、お互いのことについて知らなかったし、知らないままにい
る。しかし、たぶん私達は今のところそれで十分なのであって、そし
て下手に語り合わないからこそわかりあえるものを感じることがあ
る。その代わり、たぶん私達はお互いの作品という存在を以って会話
をしてきた。会話といっても私に当てたものでもなく、彼にあてたも
のでもない。それは丁度、誰が拾うとも知れない誰にも拾われないか
もしれない小瓶につめた手紙を大海原に投げ入れている、それを読
む、といった会話の様なものかもしれない。幸いなことに、私は生の
彼の朗読を聴ける環境下にあるし、ネットの世界においても彼の作品
を読むことができる。


 ホロウさんの作品は、テキストという二次元の静の形と、音読とい
う動の形とでは全く異なった姿を現す。今回、彼の作品を読ませてい
ただくにあたって、私は何度か彼の作品をひっそりと声に出して読ん
でみた。面白いことに、本人の朗読の姿を意識していなかったにも関
わらず、その口調は自然と彼のものとなっていた。彼の作品には、何
かしら独特の流れの様なものがあって、そこには読む者を巻き込んで
いく強い流れを感じる。そこで描かれているものはどことなくオーバ
アクションなのだが、それがどこにでもあるかの様に等しく乱雑に並
べられ、それらが存在することは普段見落として気にも留めないよう
なごく自然の一部であるかの様に思わされる。書き手の冷静さ故のマ
ジックと言ってもよいのかもしれない。それ故か、平面における彼の
詩には遠近法等の立体的な描写を用いず、立体を平面に押し付けたか
の様な押し花的な配列の様なものさえ感じる。先ほど、音読による彼
の詩の魅力について述べたのだが、平面の世界においても彼の作品は
魅力に満ち溢れている。


 私の拙い朗読で、どれだけのものをお伝えできるかはわからない
が、この放送をきっかけに、彼の作品を皆様に紹介できれば、と思っ
ている。


 最後に、この様な機会を与えてくださった
m.qyiさんと、作品を提
供してくださったホロウさんに、この場を借りてお礼を言わせていた
だきます。
  




朗読された詩人:horou 朗読された作品:「毎日には特別することがない」


現代詩フォーラム
http://po-m.com/forum/myframe.php?hid=5216
「ひとつずつ死滅する暮れ方からのアルペジオの残響」
http://www.youtube.com/watch?v=eAlGsMJlm0k
HP:
すべての骨は白濁色の水の中に浮遊する
http://ip.tosp.co.jp/i.asp?i=HOWROW
不定形な文字が空を這う路地裏
http://gold.ap.teacup.com/horou/
  




朗読とトーク:北村守通


現代詩フォーラム
http://po-m.com/forum/myframe.php?hid=596
  














posted by rudolfkirsch at 00:00| 北京 🌁| Comment(2) | TrackBack(0) | Poetry Garden Radio | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年10月08日

新しい放送と書評

 Poetry Garden 並びにCPMでは新しい企画を進めています!!


 "Poetry Garden Radio Rally”につきましては、北村守通さんがピンチヒッターを引き受けてくださいました。朗読されるのは、horouさんの「毎日には特別することがない」という作品に決定したということです。それと共に、Poetry Garden Radio Rally 第一弾として放送される際に掲載をお願いした詩人horouさんの紹介文を昨日(2009年10月7日)いただきました。お手紙(メール)によるとお二人でこれから録音の段取りをなさる予定だそうです。北村守通さんのトークを交えて10分程の録音になるそうです。horouさんは近々コンサートの予定があるらしく、そういう機会も利用して録音されるようです。もしかしたらお二人のお声が聞こえるのかしらといろいろ想像をたのもしくしています。放送予定は10月25日ですので少し時間に余裕があり、でお二人でいろいろ相談されているのかもしれません。今から楽しみにしています。
 これは、できればなのですが、朗読後に北村守通さんとhorouさんをrudolf kirschがお迎えしてスカイプによる読後談を収録してみようかと考えています。こちらの方はあくまで予定だけでまだ何も具体的ではありません。しかし、北村さんの朗読の際の苦労談や読まれる側のhorouさんの朗読を受けた印象や、次回の朗読はどういうものになるのかなど直接お聞きできれば興味深くなるのではないかと思います。
どうぞ、ご期待ください。


 以前朗読いたしました奥主さんの「きちがいおりん」(Poetry Garden Radio 3)ですが、奥主さんは10月4日に、秩父の武甲書店で行われるイベントでの朗読なさるそうだとお聞きしました。僕は遠地にいてお伺いできなかったのですが、きっとすばらしい朗読会だっただろうと想像します。そこで朗読された「きちがいおりん」のYOUTube用録画をこちらにリンク、乃至はコピーさせていただけるということでしたので楽しみにしています。奥主さんのお顔も拝見できるかもしれませんね。
 あ、それから奥主さんも「日本はいま戦争をしている」という詩集を土曜美術出版販売からお出しになっています。
 高岡力さんも「新型」という詩集を同じ出版社から出していらっしゃいますね。2冊とも先日手に入れられたので読んでいます。


 角田寿星さんが、やはり今年「たたかえ!Mr.チャボ 付録怪獣詩集」という詩集を1000番出版からだされていますが、この詩集がm.qyiは大変好きだということで詩集の書評をしたいと角田さんに打診してみたところ、角田さんの方ではかまわないということだそうです。ところが、m.qyiが纏まった内容のものを書くことはとてもできそうにもないので、石川和広さんと一緒に対談形式でやったらどうかということで石川さんにお願いして話が進んでいるようです。こちらは書面ですので、CPMの特別号記事を作ろうと思っています。企画としては確かに進んでいますが、書面ですので時間がかかりますので年内に記事にできればと思っています。或いは、諸処の事情で実現しないかもしれません。


 本を出されれば尚更のことではありますけれど、本を出せれたかは別にいたしまして、詩をインターネットでお書きになる皆さんの益々のご発展とご活躍をこころからお祈りしています。
僭越ですけれど詩を書いている人間に自分も入れさせていただきたいと僕も毎日やっています。


 話は企画に戻りまして、

 それから、ストーリーの朗読をしたいなあと思ってある方に相談しましたら、協力してもいいということでした。どうもありがとうございます。自分でもストーリーを少し書いてGFに出してみたりしています。できればストーリーを何回かに分け、一つの話の部分部分を違った方に朗読していただいたら面白いくなるのではないでしょうか。詩を考える意味でも示唆に富むのではないかと思ったりします。


 最後に、批評ですが、どういう形でやっていこうかと悩んでいます。どなたからかご意見を伺いたい処です。単一作品では終わらずに、何人かの方々が意見を発展的に論じることができるダイアローグの形がよいのだろうとは思いますが、いったいそれは実際にどうすればいいのかというと全然わからないのです。テーマを一つを見つけるのも大変ですしね。


 いずれの企画にせよ、ご興味がある方は是非ご連絡ください。今回、ブログの右に「サイン帳」BBSを付けました。ちょっとわかりにくいと思いますが、投稿閲覧ボタンを押していただくと書き込みができます。お名前を残していただけると僕のほうからも伺います。それ以外にも記事のコメント欄にでも、或いはメイルでもお便りいただければ、ご相談させていただくことがあるのではないかと思います。是非よろしくお願いいたします。


 最後に、だいぶ寒くなりました、皆さんのご健康を祈りして。



 rudolf kirsch



posted by rudolfkirsch at 04:10| 北京 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | Information | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年10月05日

Poetry Garden 7/ Sour water in a summer pool(プールの酸っぱい夏水)

Poetry Garden 7 / Sour water in a summer pool



ふくだわらまんじゅうろう
夜のプールサイドで君は
Sour water in a summer poolプールの酸っぱい夏水



詩には独特のフィールドがあり、普通の社会意識ではうまく語れない詩のフィールドとして、倫理や愛のテーマを紹介しましたが、それでは逆に社会意識から詩の方を眺めれば、詩は無意味で非常識なものになってしまうでしょう。ところが、この詩のフィールドには道徳だとか、愛だとか人間の根本的であると思われるような価値感が語られるべき場所ですので、くだらないようなのだけれどそうそう捨てきれな、一脈なんか大切なものに通じているんじゃないかという非常識さを持った詩もある筈です。

そこで、ふくだわらまんじゅうろうさんの「夜のプールサイドで君は」をPoetryGardenラジオの7回目、Sour water in a summer poolプールの酸っぱい夏水として紹介させていただきました。
この作品には、水圧の感覚が、非常に訳のわからない圧迫感または脅迫感となって読者に訴えかけてきます。シニカルな調子を色濃くもっていらっしゃいますが、移ろいやすい自己をうまく捉えて表現される方だと思います。
ふくだわらまんじゅうろうさん、名前みたいにおもしろく、すっぱくて抒情豊かな詩をたくさん書かれています。どうぞお読みになってみてください。

http://po-m.com/forum/myframe.php?hid=1803






posted by rudolfkirsch at 10:16| 北京 | Comment(1) | TrackBack(0) | Poetry Garden Radio | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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